EVENT REPORT

こどもメディアラボ vol.8
――こどもとアニメーション2

【ゲスト】井上涼

【聞き手】石戸奈々子

EVENT REPORT

こどもメディアラボ vol.8
――こどもとアニメーション2

【ゲスト】井上涼

【聞き手】石戸奈々子

「こどもメディアラボ」シリーズ第8弾を2015年9月15日(火)に開催しました。

OVERVIEW

2015.09.15(火)

ゲスト:
井上涼(映像作家)
聞き手:
石戸奈々子(NPO法人CANVAS理事長、株式会社デジタルえほん代表取締役、慶應義塾大学准教授、amu代表)

子どもとメディアの関係を総合的に考え、新しい価値を生みだすトークイベント「こどもメディアラボ」。第8回のテーマは「こどもとアニメーション」。 ゲストに、世界の有名美術作品を歌とアニメで紹介する、NHK Eテレの人気番組『びじゅチューン!』の作詞・作曲・アニメ・歌すべてを自身が手がける、映像クリエーターの井上涼さんをお招きしました。

井上さんの手がける『びじゅチューン!』はどのようにできているのでしょうか? これまでに放送された作品「縄文土器先生」を例に話が進みました。縄文土器を学校の先生に見立て、歌とアニメで紹介していく作品です。

DSC_0469

番組をつくるには、まずは美術作品を選ぶところからはじまります。美術の教科書にも掲載されている作品を軸に、絵画から彫刻までいろいろなジャンルの作品が揃うようにしています。作品が決まると井上さんがアニメと歌の内容を考えます。縄文土器を扱うときには「土器って先生っぽい。シャツを着せたらおもしろそう」など、見た目のイメージから発想が広がりました。曲ができると言葉の言い回しや、曲の覚えやすさはどうかについて、番組のプロデューサーたちと相談します。まずは耳残りのよさを優先し、それから歌を通してどんな美術の知識を知ってもらいたいのかを考えていきます。番組を観た子どもたちが高校生になったころ、歴史の教科書の中に出てきた美術作品をまるでタイムカプセルのように思い出してもらうのが理想だとお話しいただきました。

DSC_0479

子どもに向けた作品をつくるにあたり、何か特別に意識することはないのではないか? と考えているという井上さん。井上さん自身も子どものころには、「子ども扱いされるのはイヤだ」と思う気持ちがあったそうです。子ども向け作品であっても、大人の気持ちや子どもにふれてほしい様々なことを表現し、大人がおもしろいものは子どももおもしろいと考え、いままで自分の見てきたものをもとにいろいろな作品をつくっていきたいとおっしゃっていました。

DSC_0506

意外にも、昔は美術作品を見るのが苦手だったと話す井上さんは、見るときの作法や考え方を強制されるのは好きではなかったそうです。現在も美術館は敷居が高いというイメージがどうしてもありますが、「びじゅチューン!」をきっかけに美術作品に興味を持ち、美術作品を楽しむ子どもや大人たちがこれからますます増えていくのではないでしょうか。

DSC_0542

ご来場のみなさまからもたくさんのご質問をいただき、1つひとつの質問にも丁寧にご回答いただく姿が印象的な会となりました。

amu

未来を編む

「アート 」「学び 」 関連の記事を
もっと読む