EVENT REPORT

日本のデザインを考える
第1回 日本のデザインのルーツは縄文にある! 〜デザインにとってのブリコラージュの意味を見直す

【スピーカー 】鈴木誠一郎

【聞き手】川崎紀弘

EVENT REPORT

日本のデザインを考える
第1回 日本のデザインのルーツは縄文にある! 〜デザインにとってのブリコラージュの意味を見直す

【スピーカー 】鈴木誠一郎

【聞き手】川崎紀弘

シリーズイベント「日本のデザインを考える」第1回。川崎紀弘が聞き手をつとめ、1980年代に女性誌「an・an」などのアートディレクターを歴任してきた鈴木誠一郎とのトークイベントを開催しました。

OVERVIEW

2012.09.28(金)

スピーカー :
鈴木誠一郎(AZホールディングス会長)
聞き手:
川崎紀弘(コンセント クリエイティヴ・ディレクター)

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イベントのサブタイトルにある「ブリコラージュ」とは、有りものを「寄せ集める」こと。「器用仕事」と呼ばれることもあります。

デザインの現場では、医者が患者の話を聞くように=臨床的に相手の話を聞き、条件や制約に対応しながら仕事をするブリコラージュ能力が求められます。

では、この「有り物」を上手に活用する能力はどこから来たのでしょうか。日本の場合、狩猟採集生活をしてきた縄文文化にその根がある可能性が指摘されました。

つづいて、縄文文化を代表する土器やストーンサークル、漢字に日本語を当てた「万葉仮名」などを検証しながら、そこに「プリコラージュ」を発見していきました。

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また日本人が「ブリコラージュ」を得意とするのは、島国という環境でその力が醸成されたからではないかという仮説に至りました。

生物学には「島の法則」というものがあります。島の生態系では、競争の原理が強すぎると共倒れになってしまいます。そのため生物がお互いに害を与えず、ものを「寄せ集め」ながら相互依存のネットワークを編み上げます。日本という島には、まさにこの法則が作用しているのです。

現在、世界は「島化」に向かっています。移動や通信手段の発達で時間距離・精神的距離が縮まり、また環境、資源、食料、安全といった問題も世界全体で抱えざるをえません。まさに「島の法則」なのです。

日本の「ブリコラージュ」は、この「島化」に適合する感性、知性のモデルではないでしょうか。世界の「島化」にともなういろいろな問題を解決するためにも、今こそ日本に蓄積された「ブリコラージュ」、つまり縄文の感性を生かすべきではないでしょうか。そうした問いを立てて、日本のデザインへの期待を示したイベントでした。

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